和太鼓のミニチュアの作り方 その3

 この記事は?

 パテなどで太鼓の胴を作ったので、本来の木製に近づけるよう木目風に塗装していきます。

太鼓の胴の塗装、ミニチュアではどう塗るか

 今回の項は作業中の写真がほとんど残っていないので、文章による説明がメインです。

 いきなり塗装完了後の写真を見せると、こうなりました。

 手順としては
  1. ウレタンニスを塗って下地塗装と表面保護
  2. ブラウン系の水性塗料と筆で木目を描いていく(1色目)
  3. 400・600番の紙やすりで水性塗料の塗膜を浅く削る
  4. ブラウン系の水性塗料と筆で木目を描いていく(2色目)
  5. 400・600番の紙やすりで水性塗料の塗膜を浅く削る
  6. 黒の水性塗料と筆で木目を描いていく
  7. 400・600番の紙やすりで水性塗料の塗膜を浅く削る
  8. 水性塗料のクリアーオレンジにブルーを混ぜたものをムラになるくらい塗る
で完成としましたが、部分部分では先人の知恵を借りましたが、この順番は自己流というか自分の都合によるものなので、もっといい方法があると思います。ともあれこの手順を踏んだら写真のような見た目になったので、自分の中では合格としました。
 順に方法と理由を解説します。

1.ウレタンニスを塗って下地塗装と表面保護

 強度をもたせるために新聞紙の上にパテを塗り込んだので、そのパテの層をさらに強化するために、ふつうのニスより強い保護膜を形成するウレタンニスを塗ります。
 本来なら着色したあとの仕上げとして塗るのですが、早い段階で仕上げは水性クリアーをエアブラシで塗ることが決まっていたので、この段階でパテ層を保護するために塗りました。
 前回の記事でも使ったひび割れの写真。
 色が薄いほうが今回つかったウレタンニスの色です。
 思ったよりパテの色が透けたのと、選んだニスの色が想像より赤かったので、この段階で「本当にツヤテカの木目塗装になるのか?」とハラハラしてます。
 「着色ウレタンニスの色選びは慎重に」「水性ウレタンニスは隠蔽力がそんなに強くない」あたりが、この工程の反省でしょうか。
なんとかなると信じて次へ進みます。

2~7.水性塗料と筆で木目を描いていく と ヤスリがけ を繰り返す

 調べたかぎり、木目はエナメル塗料で描く方法が多いようですが、じぶんが使い慣れてかつ手持ちに色が豊富にある水性塗料、シタデルカラーで塗ることにしました。
 前の項で使った↑の写真が1色目。太鼓の画像を参考にしながら、面積が広いので平筆で大胆に塗ってます。
 シタデルカラーは隠蔽力の強さが売りですが、反面、塗膜が厚くなりすぎるという欠点もあります。今回は筆塗りの一度塗りなのでそこまで分厚くなってるとは思えませんが、このあと2色目、黒と2回重ねることを考えるとあまり楽観もしていられないので、念のため乾燥後に400番と600番の紙ヤスリ(どちらかだけでもよい)でサーっと削りました。
 ヤスリカスを掃除してから木目の2色目に移ります。例によって写真がないので、1色目よりやや明るいブラウンを、1色目の線を参考にしながら、同時に1色目のいかにも「筆で描いたんだな」というケバ立った部分を隠すように、ほそい面相筆で描きました。
 乾燥後、また紙ヤスリをかけます。
 最後に黒を描いていきます。黒は強い色なのであまりたくさんは描かず、写真を参考に「このへん特に黒いかなー」という部分にのみ置きましょう。1色目~黒まですべてに言えることですが、参考にする木目の画像をとなりに置いて、よく見ながら描いていくのが重要です。
黒が乾いてヤスリがけも終わったら、いよいよ仕上げのクリアー塗装に入ります。

8.水性塗料のクリアーオレンジにブルーを混ぜたものをムラになるくらい塗る

 GoogleとTwitterで「木目 塗装 クリアー」とかで検索しまくって、添付の写真が「わ、すごい木じゃん」と思った方法をお借りしました。
 実践してみて気づいた注意点は、ブルーは強い色なのでクリアーオレンジに混ぜる量はほんのわずかで良い、ということ。わたしは初手から入れすぎたため元のオレンジ色を取り戻すのに合計塗料瓶2本使いました。
 使用した塗料は「水性ホビーカラー」。広い範囲を均一に塗りたいので、エアブラシ。。。はまだ勉強中なので、そこそこ慣れていて安価な「Mr.プロスプレー」を使いました。
 赤の強かった下地が、クリアーオレンジを重ねるほどに「木の光沢ブラウン」に変わっていく様子は、魔法のようで感動しました。
 これはもう少し先の工程まで進んだ写真から、すこしでも木目がわかりやすいものをチョイス。
 ブラウン2色はいい感じにぼやけて「たしかに木かも」という具合に馴染んだものの、黒はもうちょっと勇気を出して多めに描いてもよかった気がします。
 木目風塗装の難しさと奥深さを痛感すると同時に、またどこかで再挑戦したいとも思いました。
 なにはともあれ、3項に渡る太鼓の胴の制作が終わりました。

おわりに

次回は太鼓の「面」を作る過程の試行錯誤を書こうと思います。

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